コロンビアで何度も「チーナ」と呼ばれた話と私が感じたこと - ラテン旅

コロンビアで何度も「チーナ」と呼ばれた話と私が感じたこと

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こんにちは、ラテン旅ポンです。

このブログでは、中南米の旅について紹介しています。

 

突然ですが、皆さんも南米を旅した日本人が「チーナ」と呼ばれる、という話をYouTubeで見たり、人から聞いたりしたことがあるのではないでしょうか?

私もコロンビアを旅していたとき、何度か「チーナ(China)」と呼ばれることがありました。もちろん、悪意があるわけではなく、むしろ親しみを込めて言ってくれているような場面がほとんどです。それでも、「なんで決めつけるの? 私は中国人じゃないんだけど・・・」と、心の中でモヤッとしてしまうこともありました。

今回は、そんな「チーナ」という言葉に対して感じたささやかな違和感と、自分なりの気づきについて書いてみたいと思います。

 

コロンビアで「チーナ」と呼ばれる日々

コロンビアを訪れた日本人なら、きっと一度は言われたことがある言葉、それが「チーナ(中国人)」だと思います。私も滞在中に何度もそう呼ばれ、正直うんざりしてしまったこともありました。

とはいえ、冒頭でもお伝えしたように、そうした言葉を使ってくる人たちのほとんどに、差別的な意図はないと感じています。おそらくコロンビアの人たちは、私のことを「中国人」だと思っているというよりも、アジア系の人=中国人というイメージが強く根づいているのかもしれません。

 

私が「チーナ」と言われた場面を紹介

では、実際に言われた場面ごとに感じたことを紹介していきたいと思います。

 

レストランや市場

Mercado de la Alameda

まず、何度かあったのが、レストランや市場での注文時のことです。

料理ができあがると、厨房からスタッフの人が「これはあそこのチーナが頼んだやつだよ」と言っているのが聞こえてきました。どうやら私のことをそう呼んでいるようでした。そして、その声を聞いたホールのスタッフは、迷うことなくその料理を私のテーブルに運んできました。

実はこれはコロンビアに限らず、エクアドルなど他の南米の国でもよくあったことです。

もちろん、レストランでお客さんの特徴を使って「誰の注文か」を伝えるのはよくあることかもしれません。でも、「チーナ」という言葉で自分が特定されるのは、正直複雑な気持ちでした。

私は別に中国や中国人に対して何か恨みがあるわけではありません。ただ、心の中では「チーナって言われても・・・私はハポネサ(日本人)なんだけど。間違った呼び方しないでよ。」と、モヤッとしてしまうことがよくありました。

もちろん、店員さんの言い方に悪意がある感じではありませんでした。それでも、どこか受け入れきれない気持ちが残りました。

 

街なかや通りすがり

Cartagena 街並み

街を歩いていても、「オラ、チーナ!」や「ニーハオ!」と声をかけられることがよくあります。

もちろん、挨拶そのものが嫌なわけではありません。実際に「オラ!」と言われれば、私も笑顔で返すことが多いです。ですが、「チーナ」や「ニーハオ」といった呼びかけには、やっぱりモヤッとしてしまいます。わざわざ間違った国名で声をかけてくる必要ってあるのかな?と思ってしまいますし、特に話しかけるわけでもなく、軽くからかうように言われると、余計に嫌な気持ちになります。

もちろん、コロンビアの人たちがとてもフレンドリーで、親しみやすい人が多いことはよくわかっています。実際に、私もガードマンをしていた70代ぐらいのおじいさんとその道を通るたびに挨拶したり、世間話をしたりしていたら、仲良くなりました。そのおじいさんは本当に優しくて、まさにコロンビア人の明るさと親しみやすさを感じさせてくれる人でした。

だからこそ、同じ挨拶でも「チーナ」と決めつけられるような言い方には、少し距離を感じてしまうのかもしれません。

ときには「どうせ中国人だと思ってるんでしょ?じゃあ私が少し冷たくしても、日本のイメージに悪影響はないよね?」と、少しひねくれた気持ちになって、無視してしまうこともあります。本当は、「チーナじゃなくて、ハポネサだよ!だから挨拶は『こんにちは』ね!」と、明るく返せるようになりたいです。そう思いつつ、それがまだできない自分に、ちょっとした課題を感じています。

 

質問形の人も!

Gringo Tuesdays

こんなふうに「チーナ」と呼ばれるたびに複雑な気持ちになった私ですが、すべての人が私のことを「チーナ」と決めつけてくるわけではありません。

なかには、「あなた、チーナ?それともハポネサ?」と、二択や三択にして、聞いてくれる人もいます。そういった人たちに対しては、不快な気持ちはまったくありません。おそらく本人たちも、好奇心から軽いクイズ感覚で尋ねているのだと思います。

そんなときは、「ハポネサだよ〜」と笑顔で返すと、「えっ、日本人なの!?」と驚きつつも嬉しそうに反応してくれて、そこから自然に会話が広がることもよくあります。思いがけない出会いから、ちょっとした交流が生まれることもあり、そうした瞬間は私にとっても嬉しい体験です。

 

決めつけないでほしいという気持ち

私がいちばんイヤだなと感じたのは、「チーナ」と呼ぶこと自体というよりも、最初からあなたは中国人と決めつけられることでした。「アジア人=中国人」ではないし、たとえ見た目だけではわからなくても、「どこから来たの?」と一言聞いてくれたら、それだけで印象はまったく違ってくると思います。

実際、仲良くなったコロンビア人の友達たちに、「私、『チーナ』って呼ばれるの、あまり好きじゃないんだよね」と話したことがあります。すると多くの人が、「みんな悪気はないんだよ。ただ見分けがつかないだけなんだ。」と言っていました。それは確かにそうだと思います。私自身も、100%日本人と中国人を見分けられるかと言われたら…たぶん95%くらいかなと思います。

だからといって、最初から勝手に決めつけられるのはやっぱり違う気がします。見た目だけで判断するのではなくて、「どこから来たの?」と自然に聞いてくれる、その一言があるだけで、こちらの気持ちはずっと楽になります。

 

不思議な話:「チニータ」という言葉

最後に、ちょっと不思議だった話をひとつ紹介します。

私は「チーナ」と呼ばれると、ほぼ毎回モヤっとしていました(気が短いのかも笑)。ですが、あるとき「チーナ」ではなく、「チニータ(Chinita)」と呼ばれたことがありました。そのときは、なぜか全然モヤっとしなかったんです。

おそらく、スペイン語の「〜ita」がつくことで、少し可愛らしく、柔らかい響きになっていたからかもしれません。同じ「中国人」を意味する言葉でも、語感が変わるだけでこんなにも印象が違うんだな、と驚いた出来事でした。

 

まとめ

今回の体験を通して改めて感じたのは、言葉は本当に人の気持ちに大きく影響するものだなということでした。どんな言葉を選ぶかによって、相手がどう感じるか、どんな印象を持つかは大きく変わります。だからこそ、私自身も、これからもっと気をつけて、人に対して優しい言葉を選んでいきたいなと思いました。

 

以上、今回はコロンビアで何度も「チーナ」と呼ばれた出来事と、それに対して私が感じたことについてお話ししました。

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